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2006年 02月 16日
出演: Tulip Joshi, Sushant Singh and Sudhir Pandey 音楽: Salim-Sulaiman なじみのインドDVDショップのおばちゃんが、「見るに絶えない」 と言いながらもイチオシした(買わせた?!)作品。公開は2005年の6月。しかし、あまりにショッキングなシーン満載なので、シンガポールで公開したかは不明。 副題の「A nationa without women」(女のいない国)とあるとおり、中絶や子殺しが原因で、女性がいなくなった農村の物語だけど、その無秩序たるや、悲惨そのもの。 あ~恐ろしやー(^^; ベネチア国際映画祭、テッサロニキ映画祭など国内外でも数多く受賞した社会派作品。 <あらすじ> ある農村では、伝統的に男児誕生だけを望む性差別が災いし、とうとう女性が1人もいなくなってしまった。 そのため、村には適齢期を過ぎた男どもがウヨウヨ・・。集会所では、毎夜のように欧米のエロビデオ鑑賞会が行われる始末。 ところがある日、成人した5人息子と過ごしていた村の地主のもとに、森に潜伏する若い女性の存在が知らされる。喜んだ地主は、その女性の育ての父に莫大な金を支払い、嫁入りの承諾を得た。 そして、結婚式の日。 新婦の隣には、なぜか新郎が5人。なんと1人の妻に、5人息子全員が夫に!! そして新婚初夜・・・・。 息子たちは、長男から順番に毎日交代でベッドを共にすることに決める。すると父が突然泣きだす。 「息子たちは父を見放したぁ~。今まで大事に育ててきた息子たちは、嫁のことしか頭にない~~」 結局、父は嫁とのベッドインの最優先となることで、円満に問題解決・・・・(^^; それからしばらくたったある日、一番年少の息子が死体となって発見される・・ <感想> 最近の国連人口基金(Ministry of Health and UNFPA)の発表によると、インドでは、3千5百万人もの女児が不明となっていて、人口における男女の比率も、諸外国に比べると男児のほうが著しく高いとのこと。 その悪しき習慣に根付く性差別を告発するに、十分すぎるほどこの作品はショッキングっす~~(^^; まず、オープニングは、生まれたばかりの女児を水桶に沈めて殺害するところからはじまります・・ (これだけでショッキング) 男だけになった農村の様子、女児に変装した男児の登場、息子5人と父親が1人の女性を共有する場面など、ショック!ショック!大ショック! そしてストーリーは、1人の女性をめぐる嫉妬と憎しみによって、村じゅうの男が人間としての理性を完全に失ってしまうという顛末へ・・・ ・・・とまぁ 内容は重くて強烈なインパクトですが、「女がいないとかくも男は狂気へと導いてしまうもの・・」というメッセージを伝えるには、絶大な効果があったんじゃないかなぁ。 ちなみにこの作品、インドで初めて6ヶ国語(ベンガル、タミール、グジャラーティ、テルグ、ボージプリー、ヒンディー)の吹き替えで、国内一斉公開となったそう。 このような作品が公開されること自体、インド変革の気運の高まりが感じられる・・かも!? 花まるっ!おすすめ ★★★★
by accha55
| 2006-02-16 20:20
| 一足お先に最新インド映画
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